大体の人は防災の日と答えるだろう。
関東大震災の起こった日である。
そこらへんは私もうろ覚えながら知っている。
だが、関東大震災が引き起こした事件を知っている人は少ないのではないか。
今夜のニュースを見ていて思い知った。
一緒にそれを見ていた母も妹も知らなかったのだ。

私がそれを知っているのは昔読んだ小説に記述があったからだ。
その本を読まなければ未だ知らなかっただろう。

震災後の混乱の中、流言飛語により多数の在日朝鮮人が日本人に虐殺された事実を。

つくづく思う。
それでいいのか。
日本の歴史を知らずに生きていてそれでいいのか。
古代も大事だろうが、近代、現代はもっと大事だろう。
特に近代、現代において日本が周辺諸国とどう関係していたかというのは、アジアの一国である日本という位置でこれからの世界経済に関係していかなければならない日本国民としては知っていてしかるべき知識ではないだろうか。
それに付随する感情はともかくとしてだ。

加害の歴史は曖昧になり、正当化され、処理済みの過去のこととなる。
ひっくり返してみれば、そんなことできるわけなかろうが。

戦争に置ける最初の原爆投下で、今に至る反核運動を続けている日本。
それは正しいことだと思う。批判する気もない。
被爆して、己だけでなく子々孫々にまで被爆による様々な体調異常を背負わせなければならなくなった人々の悲しみと怒りは当然のことだと思うし、私個人も投下の是非はともかく、核兵器および準ずる兵器全般の廃絶を願ってやまない。
だが、原爆投下を正当化するアメリカ合衆国の反応は、近代においてアジア諸国へ犯した罪を正当化する日本と似てはいないか。

震災後、流言飛語に惑わされ在日朝鮮人を虐殺したのは、日常であれば近所付き合いを大事にし勤勉に働き子供をかわいがったであろう、普通の人々だったという。
どんな情報操作があったのかはわからない。
だが無知であったが為に避けられた犯罪に手を染めて、それを正しいことだと信じてしまった愚かしい私たちのご先祖を責めることは簡単だけれど。

愚行を繰り返さないためにも認識するべきではないだろうか。
正誤ではなく、事実と、真実を。

・・・熱く語ってしまった。

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